

自動車やロボットなどの性能が著しく向上したのは、機械技術者の不断の努力と創意工夫のたまものです。このような様々な分野で活躍できる技術者を養成するために、機械工学の基礎理論(材料力学、流体工学、熱力学、材料学、情報処理)や応用理論(自動車工学、ロボット工学、生産工学)を学びます。
現代社会では、価値創造型の人材が望まれています。知識詰め込み式教育で、価値発見の能力を育成することは困難であり、ものづくりの経験が必要になります。そのため、機械工学科では実技系科目を重視し、3年までに工作実習・製図を学び、4年では創造工学実習でグループごとにロボットの製作を行っています。高学年では、3次元CADおよびCAE等を学び、機械の創造的な設計・開発ができるように教育課程が組まれています。
様々な実験、実習を通して体験から技術を習得!
専門科目には機械工学についての専門的な知識を学ぶ授業が多くあります。また、様々な実験、実習を通して体験から技術を習得できるカリキュラムを持っています。
機械工学全般からスタートし、材料力学・熱力学・機械力学・流体工学へ
低学年では「機械工学概論」、「機械工作学」のような機械工学全般に関する授業があります。学年が上がるに従ってより専門的な内容となっていき、「材料力学」、「熱力学」、「機械力学」、「流体工学」のような機械工学の代表的な授業をはじめ「コンピュータ設計支援法」、「CAD・CAM・CAE」、「プログラミング演習」のようなコンピュータ処理のための授業や「メカトロニクス」、「論理回路」、「ロボット工学」などの電気的な授業もあります。
4年次には、1年間でロボットを製作!
また、高専の代表的な特徴である「工作実習」においては大型機械を用いた体験型の授業を行います。「工学実験」ではいろいろな工業的な実験を行います。そして4年次には「創造工学実習」という科目で、それまで学んだ知識や技術を応用し、1年間でその年のテーマに沿ったロボットを製作します。
卒業後の進路
機械工学科を卒業すると、自動車等の機械の開発・設計・製造ができるエンジニアになります。
既に多くの卒業生が、県内外の一流企業に就職し、様々な分野で活躍しています。機械を学んだ学生を望む企業は極めて多く、最近では求人倍率が数十倍あります。一方、現在卒業予定者の半数以上が東京大学をはじめとする国立大学の工学部・理学部等の3年生に編入学しています。また何名かは本校に設立された専攻科に進み、大学卒業資格(学士)を得ています。
設備の紹介
- ロボットアーム
パソコンからプログラムで動かせるロボットです。
- ガラスシリンダエンジン
シリンダーが透明のため、燃焼の様子を見ることができます。シリンダー内の圧力変化や熱効率を調べることができます。
- NC旋盤
円柱状の材料をプログラムにより自動的に切削する工作機械です。