先輩インタビュー

高専の「5年間」は普通高校にはない特別な時間。自分を変える何かが見つかるはずです。 関澤 沙苗さん 平成19年度 電子情報工学科卒業

高専を選んだきっかけ

中学時代、数学や理科は好きな科目ではありましたが、私には将来の夢がありませんでした。そんなある時、1つ上の先輩が高専に入学したことをきっかけに、はじめて「高専」という存在を知りました。5年制で大学受験をせずとも大学に近い専門的なことが学べる学校という話を聞き、とても興味を持ちました。高専の案内に目を通しながら、「ここなら自分を変えられるかもしれない。自分の未来が見つかるかもしれない。」と思い、高専を志望することにしました。

高専に入ってよかったこと

高専に入って、1番よかったと思ったことは、なんといっても就職がスムーズだったこと。入学した当初、自分の将来像をまったく想像できていかなった私ですが、学年が進むにつれ、専門的な授業が増えるうちに、「あ、私はこの分野に進めば自分の力を発揮できるかもしれない。」と思うようになりました。
就職活動の時期になると、高専生募集の会社がとても多いことに驚きました。県内企業であることや4年生の時に受けた会社説明の内容が魅力的だったことから、今の会社に学校から推薦してもらい、そのまま内定が決定しました。早くに就職が決まったおかげで、勉強はもちろん、卒業研究や小学生の頃から続けてきた陸上競技に時間を費やすことができ、最後の学生生活を思いっきり満喫することができました。学生生活に悔いなし、って感じですね。

全国高専大会では、自己ベストで優勝することができました。支えてくれたたくさんの人達に感謝の気持ちでいっぱいでした。

仕事でのエピソード

今の仕事のベースにあるものは、そのほとんどが高専で学んできたことです。特に、高専のときに学んだプログラミングは今の仕事にとても役立っています。たとえ言語は違っても、基本的な考え方は一緒です。この基本的な考え方が、あるのとないのとでは大きく違ってきます。
私が就職した会社は県内企業ということもあって、長野高専の卒業生がたくさんいます。歳の離れた上司や先輩でも、長野高専の卒業生というだけで親近感がわきます。20歳で、大学卒や大学院卒の年上の人たちと一緒に入社した私ですが、職場の方からは「若いけど、高専だったら大丈夫。自信を持って頑張ってください。」と嬉しい言葉をいただきました。

卒研発表会。インターネット中継されたので、実家の両親もパソコンの前で見守ってくれました。

後輩や高専を志望する女子生徒へのメッセージ

学年全体で見てみると、意外と気にならないほど女の子はたくさんいます。部長や学校祭の実行委員長、学生会長も女の子ってこともあります。特に不便ってこともないので、「女子が少ない」ってことで、高専をあきらめようとしているなら、それはとてももったいないことです。
夢があって理系の道を進みたい人はもちろん、私のように、自分を変えたいと思っている人も、ぜひ高専を進路選択のひとつに加えてみてください。高専で5年間を過ごせば、必ず自分を変える何かを見つけることができるはずです。

女子寮で家族のように過ごした仲間は、卒業してからもずっと友達!
【 プロフィール 】
平成19年度電子情報工学科卒業。 陸上競技部に所属し、3年次には部長を務める。走幅跳を専門にし、5年次には地区高専大会3連覇と、念願であった全国高専大会優勝を果たす。卒業時には特別敢闘賞を受賞。 現在は、セイコーエプソン株式会社 IT推進本部 情報化推進部に所属。 これまでJavaやC#、Flexなどを用いたシステム開発に携わり、最近は情報活用の分野にも力を入れている。