環境都市工学科3年が大町市に農業土木遺産測量報告書を提出
18.03.22
平成30年3月19日(月)、本校環境都市工学科3年の小池優太さん、関野朱音さん、山﨑柊さんが大町市長にて、農業土木遺産「大町市上原温水路(ぬるめ)測量報告書」を大町市 牛越徹 市長に提出しました。
本報告書は、平成29年11月9日(木)に企業・現場見学の一環で、環境都市工学科3年43名が一般社団法人 長野県測量設計業協会の皆様による技術指導のもと、大町市の農業土木遺産である「上原温水路(ぬるめ)」を測量し、その調査結果をまとめたものです。
19日に行われた報告会では、環境都市工学科3年の代表として小池さん、関野さん、山﨑さんの3名が、牛越市長に報告書を渡し、報告書の内容や感想、今後の活用等に向けて意見交換を行いました。市長からは「大町市内の農業土木遺産に目を向けていただいたことに感謝したい。大町市ではアルプスからの冷たい水を温める仕組みとして、様々な工夫をしている。今回の上原温水路もその仕組みのひとつ。先人の知恵を学んでこれから技術者を目指して学業を頑張ってほしい」と本取り組みを評価していただきました。
上原温水路は、北アルプスからの冷たい雪解け水を温めるための農業施設として、昭和37年(1962)に建設された「温水路」です。温水路とは、水深が浅く、幅の広い水路のことで、気温や太陽光によって水温を温めることを目的とした水路のことを言います。上原温水路では、水路内に数か所の段差を設けており、落差工による水の摩擦で温度上昇するような工夫も施されています。本温水路の効果として、約2℃ほどの水温上昇効果があると言われています。また、これだけ大規模な温水路は全国的にも珍しく、土木遺産としての価値が高いとともに、地元住民等が中心となり、親水公園としても整備されています。