専攻科
- 学科・専攻科 -概要
長野高専専攻科は、5年次までの技術者教育をさらに発展させ、より高度で幅広い知識を持った技術者の育成を目標に設置された2年間の教育課程で、「生産環境システム専攻」と「電気情報システム専攻」の2つの専攻があります。 専攻科には、高専学科5年次の課程を修了した者が入学でき、長野高専では以下の学科卒業者がそれぞれ対応する専攻に入学できます。
大学院修士課程と同等の教育課程
専攻科は高専学科卒業までの5年間の専門基礎教育を発展させ、さらに2年間、より高度で幅広い知識を持った技術者の育成を行う教育課程です。学制上はともかく、学科で学士同等以上の学力を身に付けた学生が学ぶ場であることから、その内容は大学院修士課程と同等の専門技術教育も含まれています。専門分野に囚われない幅広い知識の習得が可能
学科4年から始まるJABEE 認定の「産業システム工学プログラム」を修了する課程でもあります。この教育プログラムは、国際的に認定された高等教育課程であり、例えば、技術士一次試験が免除される、海外においても高等教育を受けた技術者としてのキャリアとなる、などの特典があります。
さらに、このプログラムに基づいて、専門分野に囚われない幅広い知識の習得ができるカリキュラムとなっています。
大卒の資格が取得可能
専攻科を修了した学生は学士(工学)の学位が授与され、学制上も大学卒業生と同等となります。修士並みの実力を備えた学士として、修了後の進路としては、企業の研究・開発・技術部門などでの活躍、主として国公立大学の大学院への進学などが挙げられます。※単位取得状況によっては特例適用の対象とならず、個別に学位授与機構の審査を受けて合格する必要があります。
2年間の独創的な特別研究
2年間にわたって、特別研究指導教員の下で、独創的な研究開発に取組みます。最先端の工学の分野はもちろん、企業が抱える技術的課題などもテーマに取り上げ、学生と教員が一体となって実践的に取り組んでいきます。 上記の長期インターンシップにおいて、その実習先との共同研究を行う事例も増えてきています。14週間にわたる「学外実習(長期インターンシップ)」の実施
長野高専専攻科では、全国の大学・高専の中でもほとんど例を見ない14週間にわたる「学外実習(長期インターンシップ)」を、必須科目として実施しています。専攻科の学生は、1 年次後期に主として長野県内の企業や官公庁などで実習に取組みます。主な就職先
(株)電算、(株)ミマキエンジニアリング、(株)匠電舎、セイコーエプソン(株)、日置電機(株)、信濃毎日新聞社(株)、長野市役所、(株)富士通システムズ・イースト、(株)広田製作所、(株)ハーモ、(株)守谷商会、NECソフト(株)長野支社、エムケー精工(株)、長野日本無線(株)、(株)KRC、(株)アルゴル、新光電気工業(株)、(独)港湾空港技術研究所、Nikki Fron(株)、(株)羽生田鉄工所、マイクロストーン(株)、(株)アイン、(株)コシナ、(株)システックス、(株)スヤマ、(株)中嶋製作所、日精樹脂工業(株)、日本電産(株)、(有)中澤鋳造所、(株)ユウエムエイ、(独)核融合科学研究所、(株)富士通コンピュータテクノロジーズ、オリオン機械(株)、(株)ハーモニックドライブシステムズ、(株)三菱化学科学技術研究センター、Thai Tszuki、NiKKi Fron(Thailand)、TAIWAN ORION、TAIWAN MIMAKI等 (平成15年度~平成27年度に延べ350人)
学外実習では、技術的な内容を長期にわたって学びながら体験することにより、実践的な力が養われると共に、企業などで働くことの実際や、組織の一員として持つべき責任感など、高専内部では学び難いことも習得できます。
この長期インターンシップに関しては、平成16・17 年度の文部科学省の「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」に採択され、高い評価を受けました。
コース紹介
生産環境システム専攻
機械、電子制御、生産システムおよび土木・都市環境に関連する専門知識・技術をより深く習得・応用し、知能機械装置、製造システム及び社会基盤の整備等の分野で開発・研究ができる実践的・創造的な技術者の養成を目的としています。
電気情報システム専攻
高度で専門性の高い技術分野を教授するだけでなく、それらが複合して今日の高度化社会を支えているエネルギー、デバイス、情報技術などの融合型技術を必要とする産業界で活躍できる技術者の育成を目的としています。
スケジュール
1年次
4月 | 入学式 |
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6月 | 特別研究のテーマ報告会 テーマが決まった段階でテーマの概要とこれからどのように研究を進めていくのかを報告します。 |
8月 | 夏季休業(~9月) |
12月 | 冬季休業(~1月) |
3月 | 春季休業(~4月) |
2年次
4月 | 入学式 |
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8月 | 夏季休業(~9月) |
10月 | 特別研究中間発表会(ポスター) 学修総まとめ科目履修計画書を学位授与機構に提出 |
12月 | 冬季休業(~1月) |
2月 | 特別研究発表会 学修総まとめ科目成果報告書を学位授与機構に提出 |
3月 | 本科の卒業式と同時開催の「修了式」で学位の授与 |
修了後の進路
専攻科を修了すると大学卒業資格(学士)を得ることができます。
既に多くの修了生が、県内外の一流企業に就職し、様々な分野で活躍しています。機械を学んだ学生を望む企業は極めて多く、最近では求人倍率が数十倍あります。一方、修了予定者の一部は東京大学をはじめとする国立大学の工学部・理学部等の大学院に編入学しています。